公益社団法人 日本海員掖済会 宮城利府掖済会病院

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【第33号】帽子

 夏休みの季節になると毎年困ることがある。帽子である。夏はとかく日差しが強い。熱中症予防の為には帽子をかぶることは避けられないが、かぶりたくはない。とにかくどんな帽子をかぶっても似合わないのである。特にキャップは全く似合わない。どんなに色を変えてみてもラッコのようになってしまう。これほど帽子が似合わない原因というのはいったい何なのだろう。

 あまり認めたくないことではあるが、顔がデカいことが帽子が似合わない一因であることは薄々わかってはいる。確かに痩せて少し顔が小さい時はちょっとはましになるようだ。でもそれだけではなさそうだ。

 この謎を解くため、旅行中列車の車内で顔がデカくて帽子をかぶっている人を詳細に観察をすることにした。顔が大きいドイツ人。ツバが小さい帽子がなかなか似合っている。でも恰幅がいいからな。バランスとしては顔がデカいとは言えない。参考にならないな。太って顔が丸くキャップをかぶっている人。顔はデカいがなぜかキャップが似合っている。顔のデカさだけではない、どうもその人がかもし出す雰囲気も関係があるようだ。

 旅行中つばの先がちょっと上がった洋風の麦藁帽子を買った。つばが大き目だと顔のデカさも目立たなくなり、先が上がったツバはしょぼくれ感をちょっとカバーしてくれる。どんな帽子も似合わない当方にしては少しはマシかなと思ったのである。ただある人に言われた。カウボーイかと。カウボーイとは似ても似つかない当方の雰囲気と帽子の雰囲気の不協和音をちょっと揶揄された形である。

 夏休みは年数日の非日常、そして日常は仕事。帽子が似合わないのは日常帽子とは関係なく仕事を真面目にしているからだということにしておこう。体重が増え顔がじりじりとデカくなり帽子が年々似合わなくなっていることは薄々わかってはいるのである。

発行日:2013.08.19