公益社団法人 日本海員掖済会 宮城利府掖済会病院

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【第29号】マイケルジャクソンのスムースクリミナルを踊る

 マイケルジャクソンのスムースクリミナルはアルバムBADに入っている曲である。20数年前の曲であるが、その昔のギャング映画のようなプロモーションビデオ、そしてダンスの素晴らしさに身震いするような感動を覚え、その踊りを解明したいと思った。今から3年ほど前のゴールデンウイークのことである。随分と時差があり笑われてしまいそうだが感動してしまったものは仕方がない。 ゴールデンウイーク中プロモーションビデオ(PV)をみて、私のストリートダンスの師匠にもPVを見てもらい踊りの解明をはかった。そのうちマイケルジャクソンが突然永眠し、今この踊りを解明しなければ一生後悔すると考え、また私のストリートダンスの師匠とスムースクリミナルの踊りのさらなる解明をはかった。それが去年の話。そして、今回その研究の成果を問うべく病院の忘年会の出し物として、他のストリートダンス教室のメンバーと一緒に実際にスムースクリミナルを踊ってみることにしたのである。

 踊りは、我々でも踊れるようにかなり簡略化。宮城利府掖済会病院バージョンのスムースクリミナルである。運の悪いことに私は腰痛でほとんど練習らしい練習もできなかったし、ビデオで自分の踊りをチェックすることもできなかった。踊ったあとの動画をみて、ちょっと愕然。マイケルジャクソンの踊りとは似ても似つかない。切れのないこと・・・。ふにゃふにゃしていて・・・(笑)。当たり前のことであるが、自分がマイケルジャクソンのようになることは100%ないことを確信した。

 実は私はマイケルジャクソンと同じ歳。あの、マイケルですら晩年は昔のようには踊れず、痛みどめなどの薬を多用し結局ああいう結末になってしまったのである。同じ歳で素人の私が切れよく踊れないのは当たり前である。理想と現実のギャップを受け入れられないのが子供、現実を受け入れあきらめることができるのが大人。私は確実に大人になった。

発行日:2011.01.17